

中途採用の選考って、いつも思うんだけれども…。
難しいんだよなぁ…。

ん?
どこが難しいんや?

みんなそれぞれ『強み』や『弱み』が違って『経験』も違うから…。
『優劣』をつけるのって、結構難しくない?

うーん…。
『優劣』なら、ある意味簡単につけれるんとちゃうか?

…そうかなぁ?

候補者の立場として、そもそも中途採用で生き残るには…。
企業に『優劣』を付けてもらってはあかんと思うんやけどな。

え…?
どういうこと?

まあ一言で言うと…。
『誰とも戦わない』っていうのが、一番大事なんちゃう?

…中途採用だよ?
他に候補者もいるし、比較もされて…。
『戦う』的な事って普通なんじゃないの?

まぁそれを普通といってしまえば、普通なんやろうけど…。
戦うと、『負ける』ことがあるで。

そりゃあ…そうじゃないの?

考え方をそのものを180度変えて…。
『自分の得意分野で戦わない』っていう考え方にして、自己PRすべきやと自分は思うけどな。

うーん…。
ちょっと難しいなぁ…。

ほな…わかりやすく数字にしよか。
お前を偏差値50として、偏差値50やったら62には勝てんわな。

そうだね。

偏差値60の人は、65には勝てんよな?

うん。

営業にも話、置き換えよか?
価格だけで勝負する場合、3,000円の商品は2,000円には勝てんよな?当然2,000円商品も1,000円の商品には勝てへん.
あ、これはもちろん同じ商品であるって前提やで?

まぁ…そうだね。
ごくごく当たり前のことだね。

資格でもえぇで?
簿記3級は簿記2級より劣ってるし、簿記2級は簿記1級より劣ってるよな?

うん。わかるよ。

こうやって『強み』や『得意分野』で並べてしまうと、優秀な商品や人材が出てきた場合…。
その相手に『明確に負けてしまう』っていう欠点があんねん。

明確に負けてしまうかぁ…。

これを『中途採用』で考えてみるで。
すると『何か自分の得意分野で戦ってしまう』と、それを上回る人には『必ず負ける』っていうことが言えるわな。

言ってることは分かるんだけどさ…。
じゃあどうしたらいいの?

最初にも言ったやろ?
『戦わない』ことや。

…もう少し具体的に教えてよ。

大きく分けて二つあるで。
第一に『自分が強みだと思っていることは、実際は似たり寄ったりで大したことない』と認識をする。
そしてもう一つが『自分自身を掛け算してやる』っていうことやな。

…うん!
全然わからない 笑

今回応募してきている『経理』の人材やけど…。
正直似たり寄ったりやろ?んで採用を決めかねていると…。

何で知ってんの?
…まぁ確かにそれは事実だけどさ。

だからみんなのPRするポイントなんて似たりよったりやねん。
そうじゃなくてそこをどんどん『特殊化』していくねん。

特殊化?

なんでもえぇで。
例えば『日常会話の英語』とか『SNSのフォロワー5,000人』とかそういうの掛け算してくねん。

…そんなのでいいの?

ええんや。
ただの簿記3級は簿記2級には勝てへんし、日常会話英語はビジネス英語には勝てん。
フォロワー5,000人は10,000人には当然勝てんけども、ここをそれぞれ独立じゃなくて掛け算してあげることで他者と比べられへん特殊な経歴実績が生まれるわけや。

なるほど…
そうやって『自分自身の価値』を見出すわけね。

掛け算は、何を掛けても構わんで。

極端に言うと…。
『相手がそれに価値を見出した』とすれば、意味があるってことね。

まさにその通りやな。
まぁ経理に『日常会話の英語』や『SNSのフォロワー』を求めている会社が、実際どれぐらいあるかは分からんけどな 笑

確かに…それは言えてるね 笑

ただまぁ…そうやって『勝ち負けの世界』ではなくて『戦わない世界』に自分をおける人材の方が採用される可能性ってのは上がっていくはずやで。

なるほどねぇ…。

お前の会社は、今回の経理の求人に付加価値として何を求めてるんや?

確か「外国人と話せたら助かる」的な話あったかも…。
となると…『中国語』かなぁ?

じゃあ、掛け算のポイントが一つ見えてきたな。

確かに…。
参考になるよ。ありがとう!