~就活における『質問』の本質とは?~

採用・就活
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TOMO
TOMO

今年は大学生の採用で、何人ぐらい面接したんや?

ワタシ
ワタシ

今年は今のところ、15人ぐらい面接してるよ。

TOMO
TOMO

15人かぁ?

結構な数やな。

ワタシ
ワタシ

まあ、それが仕事だからね。

TOMO
TOMO

で、会社に合いそうな人材は見つかったんか?

ワタシ
ワタシ

うーん。まぁまぁってとこかな?

でも。評価している学生の中に「ちょっと引っかかる学生」がいてさ。

TOMO
TOMO

…引っかかる?

ワタシ
ワタシ

うん。

TOMO
TOMO

どういうことや?

ワタシ
ワタシ

面接全体を通して印象はすごく良かったんだけど…。

最後の質問でちょっとね。

TOMO
TOMO

質問?

ワタシ
ワタシ

ほら、「最後に何かありませんか?」

みたいに聞くじゃん?

TOMO
TOMO

あぁ、あれか。

それがどないしたん?

ワタシ
ワタシ

その時に出てきた質問が、割と面接中に何度も説明したり確認したりした部分だったから…。

「なんでわざわざそんなこと聞くんだろう?」って、面接官が全員思ったみたいでさ。

TOMO
TOMO

あー。

なるほどな。

ワタシ
ワタシ

なにか分かるの?

TOMO
TOMO

きっと『質問の本質』を理解していない学生だったって事ちゃうかなと。

ワタシ
ワタシ

質問の本質

TOMO
TOMO

そもそも『質問』って、どういう行為やと思う?

ワタシ
ワタシ

行為?

えー、難しいね。

TOMO
TOMO

「質問」ってのは…。

『自分と相手との認識の差を埋める行為』やねん。

ワタシ
ワタシ

まだまだ難しいなぁ…。

TOMO
TOMO

学生と会社側との間に「会社についてどこまで知っているか」っていう認識には、当然隔たりがあるやろ?

ワタシ
ワタシ

まぁ、そうだね。

当然かな。

TOMO
TOMO

だから質問を通じて「隔たり」の部分をもちろん完全にとは言わないけども、少しでも埋めていく…みたいなイメージやね。

ワタシ
ワタシ

なるほどね。

でもそれが今回の件と、何か関係あるのかな?

TOMO
TOMO

極端に言うとやで?

自分も相手も『同じだけ認識』していれば、隔たりはないから『質問』って出てこないやろ?

ワタシ
ワタシ

そうだね。

となるとその学生は「必ず何か質問しなきゃいけない」っていう使命感だけで、質問していたんだろうな。

だから。内容がちぐはぐになってしまったんだ。

TOMO
TOMO

きっとしっかり準備してきていて、「質問を話すこと」が目的となっていたんやろうな。

ワタシ
ワタシ

そうかぁ…。

彼は、どう評価すればいいかねぇ?

TOMO
TOMO

そもそも「面接」って、企業側からもたくさん質問するやろ?

ワタシ
ワタシ

そうだね。

TOMO
TOMO

「なんでうちの会社を希望した?」とか、「強みは?」とか、「どうして強みなのか?」みたいな事聞くやんか?

ワタシ
ワタシ

うん。

TOMO
TOMO

「質問」ってそもそも用意するものじゃなくて、『自然に出てくるもの』やねん。

認識の違いがあって、そこの差を埋めるために自然と聞きたくなるものであるべきやねん。

ワタシ
ワタシ

…確かにそうだね。

TOMO
TOMO

企業と学生との間には、何かしらの隔たりは基本的にあるものや。

ただ、面接中にいろいろな情報を得て、その隔たりが必要なところまで埋まるってことはよくあることなんよ。

ワタシ
ワタシ

となるとその学生は『質問』がしたかったんじゃなくて…。

『質問っていう義務を果たさなきゃいけない』って思って、発言しただけってことかなぁ?

TOMO
TOMO

まあ、恐らくそうやろうなぁ。

『質問は必ずする必要なんてない』のにな。

ワタシ
ワタシ

…どう評価したら良いかなぁ?

TOMO
TOMO

難しいところやけど、全体を通して問題がなかったんやとしたら通過でえぇんちゃう?

そして次の面接の最後に、質問を聞く時には「もし無いなら無いでかまわん」ってちゃんと言ってあげた方が、彼だけじゃなく候補者のためなんじゃないか?

ワタシ
ワタシ

そうだね。次はそうするよ。

『質問という行為が目的にならない』っていうのはちょっと大事だね。