

世の中には「追い詰められても強い人」って、いると思うんだけどさ。
まぁ、自分とは真逆なんだけど。

確かに、おるやろな。
でも、世の中の大半は「貧すれば鈍する」って人やと思うけどな。

ん?
どういう意味?

「不足すると、いつも通りの力が出せない」って奴や。
さっきの言葉やと、そのまま「追い詰められると弱い」ってことや。

じゃあ…世の中の大半は僕みたいってことか。
土壇場にならないと「しない」って人とは、自分は真逆なんだよね。

夏休みの宿題の捌き方とかも、きっと全然ちゃうんやろな。
まぁ基本は「貧しない」って考えて、そのためにどうするか考える方が効果的やろな。

貧しない…かぁ。
お金関係の話っぽく聞こえるけど?

「お金」だけやないで。
「人生」も「時間」も全て「貧すれば鈍する」のよ。

足りなくなったり少なくなったら、それが考え方とかに影響する…ってイメージかな?

そうやな。
人は基本的に「不足」を感じると、意識がそれだけに集中しがちになるのよ。

ふむふむ。

「空腹」なら「食事」のことしか考えられなくなり、「金欠」になれば手持ちの「キャッシュ」のことが気になるやろ?
「遅刻」しそうなら「急ぐ」ってこと以外は考えられなくなるのが、まぁ普通やろな。

確かに。
思考がすごく狭くなる…様な感じがするよ。

他のことが考えられなくなるわけやから、当然短絡的な思考になりがちになる。
ちょっと考えればおかしなことも、状況一つで受け入れてしまうんよ。

なるほどね。
「時間」を例に考えると、この場合「イマ」を優先するばかりで「ミライ」を考えられなくなるイメージか。

そんな感じやな。
まさに「その場しのぎ」の様に考えてしまうわけやから、この「貧する」って状況はあまり好ましくないのよな。

合理的でない選択して、そしてまた非合理な状況になる…。
なんてなれば、ドミノ倒しみたいに状況は悪くなるね。

つまりは「鈍する」ことを止めるには、何より「貧しない」ってことが大切なんやな。
「常にゆとりのある状況」は、人生を豊かにするためには大切なんよ。

「貧しない」ならば「鈍しない」ってことかぁ。
お金に時間、食べ物に人生に「貧しない」ってのは、確かに大切かも。

「豊かさ」っていうのは「気にしないものの数」に比例するんや。

…どういう意味?

「お金」ばかり気にしてるのは、自分に「お金が無い」からや。
「時計」ばかり気にしてるのは、自分に「時間」の余裕がないからや。

なるほど。
「十分である」ってことは、確かにそのものを気にしてないね。

「人生の長さ」なんてのは、やっぱり「病気」とかの人が多いしな。

うん…。

まぁ、今回はわかりやすく「お金」について考えるのが一番ちゃうかなと思うで?
お金をある程度気にしない人は、それなりにゆとりをもった生活が出来るやろうからな。

確かにね。お金のことを考えないなら、かなり人生にゆとりが出ると思うな。

あとは「時間」かのぉ。
お金と違って、時間は誰しも平等に1日に24時間やからな。

時間の管理は、誰しもに平等ってことね。
予定パンパンのスケジュールは、いかにもビジネスマンって感じだけど…。

ゆとりを持った1日の方が、普通の人には過ごしやすいのは間違いない。
自分の時間をしっかり1日の中で使える方が、よっぽど有意義やで。

なるほど。
そのための、何かコツ的なことってあるのかな?

「事前スケジュール」と「午前偏重」やないかと思うで。

…どういう意味?

ゆとりあるスケジュールを立てて、マストなことは事前にリマインダーアラームでもしておくんや。
マストなことが「なぜマストなことなのか」ってメッセージでもつけると、なおえぇやろな。

仮に何か別のことしてても、それより「優先なことする時間だぞ!」って気づかせる感じか。
流されて忘れそうな僕みたいな人にとって、それは有効かも。

「午前偏重」ってのは、大事なことほど「午前中にすべし」ってことや。
午後は頭を使わない肉体労働や、ルーティンワークぐらいにしてな。

仕事論的な本でも「午前中」に大事なことって、確かに言ってたな。
早起きして朝の時間を増やす方が、さらに効果的っぽいな。

その通りやな。
午後はもう遊ぶ感じで、早く帰ることや。

今日の話は「そもそも追い詰められないようにする」ってことだよね?
追い詰められて力が出ない自分にとっては、良い話だったよ。

土壇場に強いのは、確かにかっこえぇけどな。
大体の人は、そうではないからまずは…。

「貧しない」ってことね。

あぁ。
