

…うーん、どうしようかねぇ?

…お前は困ってない日が無いんか?

いやいや。
今回はそんなに大変じゃないんだけどさ。

今度はなんやねん?

…飲み会の話なんだ。

…飲み会?

うん。
世間的には「会社でも飲み会してもある程度いいよー」みたいな空気感出てきてるじゃん?

まあ…そうっちゃ、そうなんかな?

でもさ、若手社員ってわざわざプライベートの時間を割いてまで、上司とそこまで飲みに行きたくないんだよね。
きっと。

確かに…。
そういう考え持ってる人は増えてそうやな。

ここ数年で飲み会の数、うちの会社もかなり減ったしね。
そこにある意味『恩恵』を感じている人たちもいたんじゃないかな?

まあ…そういう見方もあるわな。

ただ、やっぱり上の人たちはそういう飲み会というか、飲みニケーションを大事にしている人たちもいるから…。
ある程度の節目、節目にはそういうのを開催するって必要なんじゃないかなって意見も確かにあるのよ。

まぁ…言ってることは分からんでもないわ。

うん。
そもそも飲み会って…必要なのかな?

『必要』かどうかで問われると…。
なかなか難しいところやな。

上の人たちの意見としては…。
飲み会で『人間関係を会社内でも築く』とか『取引先との接待で新しい情報を知る』みたいなそういうメリットを推してきてるんだけどさ。

…なるほどな。

でも若い子からは「そんなのは仕事中にやるものであって、プライベートの時間を使うのはおかしい」みたいな意見もあるのよ。

うん、うん。

だから…。
どんなもんかなと思ってね。

そうやなぁ…。
その若者たちはきっと『オンとオフを分けたい』んやろ?

まあ…きっとそうだろうね。

会社の上司はそれを『飲み会』でやってたんよ。
きっと。

…どういう意味?

ある仕事、まあプロジェクトでもなんでもえぇわ。
大体それが一段落ついたら飲みに行く…みたいなのがスタンダードやったんちゃうか?

そうだね。そんな感じだったよ。
以前はそんな感じ。

そのスイッチが『飲み会』やったんや。

スイッチ?

そのプロジェクトやってる最中にはきっと色々あるやろ?
人間関係でもめたり、値段でもめたり、納期でもめたり、怒られたり、褒められたり…。
そういうのひっくるめて一段落をつけるのに『飲み会』がきっとあったんよ。いわゆる『水に流す』ってやつかのぉ?

…なるほどね。

そこで今までのオンだったものをオフにして「また新しく頑張っていこう!」みたいな感覚が上司にはある。
そのスイッチがまぁ『飲み会』やったっていうだけなんちゃうかな?

でも…。
そのスイッチって別に『飲み会』じゃなくてもいいよね?

確かにお前の言う通りや。
…じゃあ、他に何がある?

え?他に?

その辺は結構難しいんよ。
それに慣れてしまった人はやっぱりそれがあってっていう考えがあるし、そこまで否定も出来ん気がするわ。
そもそも自分は『オンとオフ不要論』の派閥の人間やから、お前んとこの上司も若手も言ってることにそこまで肩入れ出来るもんでもないけどな…。

そう…なんだ。

ただ一つ言えそうなのが、若手も上司も『オンとオフや切り替えは結構大事にしている』っていうところちゃう?
ただその形が少し違うから相容れてないんじゃないかのぉ…。

…どうしようかねぇ。

そこを考えるのが人事の仕事ちゃうか?
まあ、今日はこの辺にしとくで。
