

前回の話は「具体」と「抽象」の個別の話だったね。
それで、お互いの関係性についても教えてもらった感じ。

日常会話とかビジネスにおいて、この考え方を使えるかどうかがすごく大事なんよな。
踏み込んだ話をする前に、もう少し関係性について話そうかと思うわ。

具体的な話の前に、もう少し抽象的にってことね。

抽象化のイメージの一つは「少ない情報で多くのことを説明する」ってことやったな?
調理器具で言うと「包丁」と、専門道具の違いなんよ。

包丁一つだと大体対応できるけど、ピーラーやスライサーは専門的にしか対応できないもんね。
使い手の力量によるけど、素人であれば専門道具の方がある作業においては便利ってことか。

まさにそう言うことで、抽象化は使い手の力量によるんよな。
「自分の頭で考える」という行為が、それに当たるんやけど。

それが苦手だったり面倒だったりすると、確かに抽象化についての良いイメージはなさそうだね…。
具体を具体で理解していると、成長はないだろうなぁ…。

身近な具体的な「事象」を抽象化して、何かの「概念」を取り出すこと。
そしてその「概念」を別の具体的な「事例」に応用することが、理想的な姿なんよな。

「具体 → 抽象 → 具体」 が大事ってことね。
少ない事象から、大きな概念を学ぶのか…。

「1から10を知る」って感じが、理想的なんよ。
それに対して「具体」→「具体」は、さっきお前の言った通りに表面的な解決しか生まんのよな。

例えば「値下げして」って言われて、値下げをするイメージかなぁ?
前例通りとか、言われた通りは確かに楽かもしれないけど。

「具体」を欲しすぎると理解できないことには行動が出来ないし、言われたことをそのままやるだけだと一切応用が利かんのよ。
変化に対応は出来ないし、責任逃れで自分の判断を避けている奴はAIの餌食やろうなぁ。

TOMOが抽象派だろうから、少し強い言葉過ぎる気もするけど…。
そういうことになるのか。

別に、抽象に肩入れしているつもりはないで?
抽象を無意識に使い過ぎている奴も、結局同じでAIに代わられるんやで?

どういう意味?

抽象が強すぎると「精神論」とか「わかりにくい言葉」を多発するようになるって特徴があって、イメージとしては「官僚的」とか「公務員的」な感じになるんよ。

言葉がまどろっこしくて、ちょっとわかりにくい感じ?
社内にもそういう人はいるけど…。

「適時迅速に対応策の強化を図りたい」みたいな回答をする奴がおるやろうけど、結局「具体的には何をするんや?」ってことには答えられんのよな。
賢そうな「べき論」が多いんやけども、他人を否定してからの「代替案」とか「アクション」が無いのも特徴や。

「ベストを尽くす」とか「徹底強化」みたいな聞こえのいい感じの言葉は、会議の場面でも確かに聞くかも…。
口だけで具体的な行動がないと、責任逃れに感じちゃうよね。

問題の解決とは、そもそも「具体 → 抽象 → 具体」が成り立つことなんよ。
そこが出来ていない人は「具体病」か「抽象病」のどちらかに罹患しているわけで、どちらも「責任逃れ」という背景があるんやけどな。

「責任を負いたくない」って言うのは、確かにみんなあるのかもね…。
プロセスは違うとはいえ、背景は同じなんだね。

「曖昧にして減点を避ける」っていうのが抽象の特徴で、口だけはやっている雰囲気を出しているんよな。
一方で具体は「自分の判断を表に出さない」のが特徴で、責任を他人やルールに押し付けるんよ。

はぁ…。
なるほど。

そういうわけで人は「客観的な一般論」や「主観的に個別具体的な反論」を使って、人を批判する生き物と思えばえぇ。
良く話を聴いていれば、大体この2つやねん。

一般論はわかるけど、主観的な具体の反論ってどういうこと?

「細かな理由を付け加えた指摘」って感じやな。
「明日交通事故に遭う可能性は0とは言えないですよね?」みたいな話、限りなく起こりえないやろうけど0とは言えないやろ?

話をした側に対して、自分に有利なポイントを突いて話す感じか…。
確かに、主観的で個別具体的だわ。

とりあえず、そういうこともあるという理解をしておいてくれや。
まぁ大事なのは「具体 → 抽象 → 具体」の前半の「具体 → 抽象」が世の中に生きていることを知ることやと思うんよ。

そんなに世の中に事例はあるのかな?
イマイチ、まだピンときてないけど。

天気予報なんて、その最たる例やろ?
理論上は、毎年精度が上がっているんやで?

確かに個別の事象から、予測って意味での抽象をしているね。

それに加えて五感で感じ取れない、表現できないモノを人は「抽象」で説明するやろ?
「どれくらい」とか「どんな感じ」でコミュニケーションが全くできないのは、人として致命的やと思うんやけどな。

確かにそうだね。
日々の「データ」や「情報」が集まっていくうちに、人は「知識」とか「法則」を作り上げていく…そんなイメージだね。

プロセスには「抽象」も「具体」も大事なんやから、そこに優劣はないんやで?
まぁ「抽象」の方が、その性質上分かりにくいのは事実やとしてもな。

どうしても抽象的なことを伝えるのって、難易度が高いんだよなぁ…。
何かいい方法はないの?

自分は「幽霊」やと思っているから、簡単な方法はないと思うんよ。
幽霊が見えない人に、幽霊の説明をするのは難しいやろ?

あぁ…。
確かに。

それよか世の中の「話のズレ」を直す方が、建設的やと思うんやけどな。

話のズレ?

「前提条件」がズレていることの整理だったり、さっき出てきた「耳障りの良い抽象的な言葉」を具体化することやな。
そっちに注力した方が、成果が出るで。

ビジネスにおいても、この考えは使えるかもね。

次回は実践的な事例を基に、もう少しビジネス寄りの話をしていくわ。
だいぶ長いけど、もう少しやで。



