

お前の会社で採用募集した時、一番集まりにくい職種ってなんやねん?

どうしたの、突然?

いや、なんとなく「どの仕事が不人気なんかなぁ」思てな。

集まりにくいのは技術系もそうだけれども…。
「人気が」ってなると、やっぱり「営業職」なのかな?

やっぱりそうなんかぁ…。

「やっぱり」ってのは?

いやいや、昨今の傾向からして「営業職」ってやっぱり不人気なんやなぁと。

うん。
前にも話したかもしれないけど「なんか大変そう」とか「キツそう」みたいな印象が強いからね。

でも、「営業職のスキル」って「営業以外でも生きる」っちゅう話は前にもしたよな?

なんとなく覚えてるよ。
結局「調整」とか「相手のことを察する」っていう能力だもんね。それはどこの仕事でも一緒というか、必要なんじゃないかな?

そうなんよ。だから「営業」っていう仕事自体を。みんな難しく考え過ぎやと思うんよな。
世間一般で捉えられている「営業」とのイメージの違いっていうのを、もうちょっとPRしていければえぇねんけどな。

イメージの違いかぁ…。
うーん。例えばどんなとこにあるだろう?

そうやなぁ…。
「新規営業」と「既存営業」やったら、どっちの方が「キツそう」に見えるんやろうかな?

それは…やっぱり「新規営業」じゃない?

あぁ、やっぱりそうかぁ…。
実際は全然違うのにな。

そうかなぁ?
自分も営業経験していたけど、「新規営業」の方が門前払い的なのも多くて大変だった記憶があるけど…。

なるほどなぁ…。
自分的には、全然そんなことないねんけどなぁ…。

え?そう?

「逆」に考えてみぃ?

逆?

「顧客を獲得する」んじゃなくて「顧客を失う」んやったら、「どっちがダメージがでかいか」って考えてみたらええねん。

顧客を失う…かぁ。

「既存先」から「もう二度と来んな」って言われるのと、「新規先」から「もう二度と来んな」って言われるのはどっちがきつい?

それは「既存先」じゃない?

せやろ?
ある程度の「歴史や信頼関係」を失うのと「何もないところ」から失うんやったら、0が0になっただけの新規営業の方が痛くもかゆくもないやん。

…ちょっと特殊な考え方だね。

そもそも全ての仕事がうまくいくわけないねんから…。
「0が0になった」ぐらいでいた方が精神衛生上えぇやろ?

まぁそうだけどさ…。

あと「新規」ってなんとなく「飛び込み」だとか、「無差別電話」みたいのもイメージするよな?

まぁ…それが基本なんじゃない?

自分も昔は少しやってたけど…。
非効率過ぎてアホらしくて、ほとんどやってるフリやったな。

えぇ?そうなの?
でも、じゃあ「新規先」ってどうやって取ってきてたの?

ほとんどが『既存先からの紹介』やな。

紹介?

あぁ。
新規先を獲得するには『既存先をむちゃくちゃ大事にする』っていう感覚を、自分は持ってるで。

…そんなにうまくいくかなぁ?

そもそも「紹介」してもらうためには…。
ある程度の『信頼関係を結ばなあかん』っていうイメージはつくよな?

まぁ…そうだね。

「他人」に「自分の知り合いの誰かを紹介する」って『勇気』のいることやねん。

勇気?

せやで。
せっかく紹介したのに上手くいかなかったりすると、やっぱりがっかりするやろ?

あぁ…それは友達とかでもあるかもしれないな。

だから「新規先」を増やすんやったら、逆に「既存先をむちゃくちゃ大切にする」っていうふうな考え方を貫いてったら、勝手に新規先が増えていったっていう感覚やねん。
んで、人から紹介されるっていうのは0から始めるよりも、『関係性を築く』っていうの全然簡単やし、営業的にいえば「成約率」だとかも抜群に良かったわな。

うーん…。
なんか聞いてると、それだと「既存営業」より「新規営業」の方が「簡単そう」というか、「楽しそう」だね。

せやろ?
まあ、「既存」と「新規」っていうの分けるわけじゃなくて、「既存のお客さんを大切にして新規が広がっていく」っていうサイクルが綺麗に回っていくと、こんな面白い仕事は無いと思うねんけどなぁ。

多分、ネガティブなイメージだけが先行してるんだろうね…。

そうやねんな。そこをやっぱり少しずつ変えていかなあかんな。
「営業の基本」っていうところをしっかりとやっていけば、そんなに難しいことでもないと自分は思うんやけどな。

営業の基本か…。
それってどんなの?

営業の基本については、また後日教えたるわ。

わかったよ。
