~『ノスタルジー』を日常に活かせるか?~

人間心理
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ワタシ
ワタシ

…昨日は疲れたよ。

TOMO
TOMO

どうしたんや?

ワタシ
ワタシ

…会社の飲み会でね。

上司の過去の『武勇伝』をずっと聞かされていたよ…。

TOMO
TOMO

あー、よくあることやな。

ワタシ
ワタシ

なんでみんな『過去の話』をしたいんだろうね?

TOMO
TOMO

お、そこに気付いたんか?

ワタシ
ワタシ

えっ?

僕、もしかして成長してる?

TOMO
TOMO

ちゃんと成長してるんやったら…

そこの解答が出てきてるやけど、どうなん??

ワタシ
ワタシ

あー、それは全然 笑

TOMO
TOMO

あかんなお前は…。

それはな『ノスタルジー』っていう感情やねん。

ワタシ
ワタシ

…ノスタルジー?

どういう意味?

TOMO
TOMO

一言で言うと…。

『過去は強く輝くって感じでえぇと思うで。

ワタシ
ワタシ

過去は強く輝く…?

TOMO
TOMO

ほら、よくあるやろ?

なんか昔流行ったものが、リバイバルするとかテレビ番組でもあるやんか?

「いついつの時代はこうだったで~」とか。

ワタシ
ワタシ

あぁ~。確かにあるね。

「昔懐かしい!」みたいな感じでみんなが見るやつだったり、買ったりするやつね。

TOMO
TOMO

まあ、そこからも言えるんやけども…。

人は『懐かしさ』に好意的な生き物やねん。

ワタシ
ワタシ

…さっきの飲み会の話もきっとその一部なんでしょう?

それはなんでなんだろうね。

TOMO
TOMO

まあ、いろいろあるんやろうけど…。

中でも『過去はすでに起きたっていう安心感』が一番強いんやと思うで?

ワタシ
ワタシ

…過去はすでに起きたこと?

当たり前のことじゃない?

TOMO
TOMO

そうやねん。ほら、未来って分からなくて『不安』やろ?

「毎日、毎日、今後どうなるかな…?」ってところで、神経をすり減らしている現代人にとって『過去』はもうすでに起きたことで『確定』したことなんよ。

つまり『安心感』があるねん。

ワタシ
ワタシ

あぁ~なるほどね。

『未来』から見ると、確かに『過去』って…うん。

なんかこう「楽しかったなぁ~」みたいな感じが自分にも強いね。

TOMO
TOMO

人は『安心感』について結構強く求める生き物やからな。

「あの頃に戻りたいなぁ…」っていう気持ちは、まさにその『安心感』を求めている表れやな。

ワタシ
ワタシ

…なるほど。

TOMO
TOMO

ただまぁ…これも実はおかしな話なんやけどな。

ワタシ
ワタシ

えぇ?そぅ?

TOMO
TOMO

今と比べてテクノロジーも発展してへんし、もし実際「戻りたいなぁ」って言う時代に戻った時にはきっと『不便』しか感じへんねん。

スマホもない、アマゾンもない。電子決済もない。

…不便やで?

ワタシ
ワタシ

ああ…それはちょっと大変かもね。

でも、じゃあなんでみんな「過去に戻りたい」とか、過去を高く評価するみたいな傾向にあるんだろうね?

TOMO
TOMO

それはまぁ…ある意味、過去が『ツラさの部分を削りだして美化されている』からなんやろなぁ。

ワタシ
ワタシ

…美化されている?

TOMO
TOMO

そもそも『今』がツラいから「あの頃は良かったなー」って思うんやろ?

そしたらわざわざツラい過去なんて思い出さずに『綺麗なままの過去』を引っ張り出してきて、自分の心の癒しにしたいんやろうな。

ワタシ
ワタシ

あー、なるほどね。

TOMO
TOMO

だから、さっきの上司の話にも通じるんやけど…。

『相手にはなるべく過去の話をさせる』様にしたらえぇで。

ワタシ
ワタシ

えー!まだ聞かなきゃいけないの?

TOMO
TOMO

まあ、そういうことや。

人はな、『過去の苦労話を乗り越えて今の自分がある』なんて話はもう…一番誰かにしたくてしたくてたまらんのよ。

ワタシ
ワタシ

ふむふむ。

TOMO
TOMO

それを「僕が今から聞きます!」なんて姿勢で待っててくれたら…。

それは気持ちよく話してくれるで。

ワタシ
ワタシ

うわー、大変そう。

TOMO
TOMO

『営業』をしてれば、むしろ「ここをどう引き出すかどうか?」っていうのが大事なとこやねんけどなぁ…。

ワタシ
ワタシ

なるほどねぇ…。

TOMO
TOMO

まあ『ノスタルジー』ってそういうことや。

うまく使えば、結構な力になるで。

ワタシ
ワタシ

うん。分かった。

ありがとう。