

ぼくも、TOMOみたいに「頭が良かったら…」と思うよ。

どしたんや?
急に。

努力でどうにかなる部分も、もちろんあるけどさ。
やっぱりある程度「才能」的なところは、頭の良さに関係していると思うんだよね。

頭のよさ…を言語化すると、そんな簡単なもんではないとは思うけどな。

そうなの?

軸が2つあって「インプットとアウトプット」と「具体と抽象」が整っているかどうかが、頭の良さに繋がると思うんやけどな。

わかるような、わからないような…。

今日は、そこについて話していこうかの。
まずは「インプット」と「アウトプット」やな。

言葉の意味を捉えると、そんなに難しくないと思うんだけど…。

インプット量がある人は、いわゆる「知識量がある」とか「理解力が高い」と言われるかの。
一方で、アウトプットが上手い人は「説明が上手い」と言われるかの。

まぁ、なんとなくイメージしやすいかな。
どちらの人も別の意味で「頭がいい」と感じるし、両方を兼ね備えた人もいるよね。

思考には「順番」も大事で、先ずは「インプット」が必要なんよな。
たくさんの情報を、自分の中に落とし込んでいくんや。

そうだね。
その後に、アウトプットだね。

実は、その「インプット」に「抽象化」という能力が必要なんよ。
ほんで「アウトプット」の時には、抽象化した知識を「具体化」する必要があるんよな。

…一気にわからなくなったなぁ。

インプットする時に、具体的な情報を集めても仕方ないんよ。
抽象化しながら、物事の「本質」を掴む必要があるんよな。

さっきの話だと、その抽象化した情報をアウトプットする時には「具体化」するんでしょ?

そうやで。

だったら「抽象化」を挟む必要はないんじゃない?
一回冷凍したものを、解凍する感じでしょ?

個別の具体的な事象を覚えても、そんなに意味はないんよな。
同じような事象が起こらないと、その経験は活かせんやろ?

そうかぁ…。
だから「本質」を掴んで、必要に応じて「具体的」にカスタマイズする必要があるのか。

そういうことや。
言ってみれば「賢さ」とか「頭の良さ」は、この「具体」と「抽象」の「往復運動の上手さ」やと思うんや。

また…わからなくなったなぁ。

たぶんさらに難しくなるんやけど、後で説明するわ。
往復運動の「距離の長さ」「スピードの速さ」「回数」について、鍛えていくイメージなんよ。

…はい。
わかりません。

まずは「距離」やな。
これは「抽象化」と「具体化」の深さと言うか、それぞれの「視野」というイメージなんよ。

ふむふむ。

広い視点で見れれば見れるほど、一つの具体的な事象から抽象化できるポイントが多いんよ。
その視野をアウトプットで発揮すれば、より具体的に分かりやすくも説明できるしな。

なるほど…。
一つの出来事から学ぶことも多くなるし、より分かりやすい説明も出来ると言うことね。

そんな感じよ。
次はその「速さ」やな。

これは、まだイメージしやすいかな。
「頭の回転の速さ」みたいなところは、この速さって感じかな。

まぁ、そうやな。
「本質」だったり「全体像」を掴むのが速い人って、やっぱりおるやろ?

確かに。
「距離」と「速さ」は、別の能力みたいだな。

最後に「回数」は、言葉のままその経験値になるわな。
たくさんの経験と間違いを知っているからこそ、正解に近いところを掴めるんよ。

そうかぁ…。

たくさんの「失敗」があるからこそ、頭の良い人は成り立っているんよな。
成功ばっかりしてる様に見えるかもしれんけど、その背景には多くの失敗を経ているんや。

なるほどね…。
単純に「才能」とか「努力」みたいな軸では、今日の話は見えなかったかもなぁ…。

まぁそれを学べたんなら、良い機会だったんちゃうか?
もう少し具体的に言うと「5W1H」を行き来する感じになるで?

5W1Hを?

質問の本質が、実は違うんよな。
一言で言うと「WHY」と「それ以外」に、別れるで。

…と言うと?

WHYは、基本的に「抽象化」するために使う言葉やな。
「目的」とか「本質」を掴むために、この質問は使われるんよ。

じゃあ、それ以外は…「具体化」するためってこと?

「どれくらい?」「いつ?」「誰が?」「何を?」「どこで?」は、全て「ぼんやりしたもの」をはっきりと「事実」を「具体化」するために使われる。
「なぜ?」のWHYだけが、事実ではなく「関係性」を問う質問なんやな。

…なるほど。
それは、考えたことなかった。

まぁ「頭の良さ」はこの仕組みを理解して、しっかりと「失敗」を積み重ねた先にあるってことや。
正直、まだまだお前は「失敗」が足りんのよ。

…精進します。

「才能」とかはいったん忘れて、先ずは努力してみたらえぇ。
まだ慌てることはないわ。

うん。
わかったよ。
