

「休むことは大事」って話、ここ最近ようやく根付いてきたと思わない?
TOMOからは、以前から聞いてきた気がするんだけどさ。

日本人の気質と言うか、文化は長時間労働が「美徳」みたいなところがあったからのぉ。
ようやく「生産性」とか「タイムパフォーマンス」みたいな感じで、効率的に時間を使うことが当たり前になりつつあるのぉ。

良いことだとは思うんだけど、そもそも「休息」の持つ意味とかを考えないといけなくない?
「疲れたから休む」と言うよりかは、「生産性を上げるために休む」ってことでしょ?

そうやな。
そもそも「休む」は、計画的に行うべきものやな。

具体的にどうしたらいいのか、教えてくれない?

まずは「考え方」かもしれんな。
「休息」と「労働」は相反するものではなくて、どちらかと言うと「パートナー」なんよな。

さっきまでの話の通り、頑張り過ぎても生産性は上がらないって認識で良いんだよね?

むしろ生産性は、無理に頑張っても下がる一方やろうな。
だからこそ「適度な休息」を、計画的に採用せなあかんわけや。

ここがねぇ…。
「休む」と「仕事をしていない」が、そのまま「=」になってしまうのがねぇ…。

そういうわけでもないんやで?

そうかなぁ?
みんな、そう思っていると思うけど…。

休んでいる時も、脳は動いているんやで?
「デフォルトネットワーク」って、聞いたことないか?

あるような、ないような…。

休息中の脳は、普段の活動中と違う場所が動いているんや。
いわゆる「無意識」の領域が、休息中に働いているイメージかの?

考え込んでいる時よりも、何気ない日常に出てくる「アイディア」みたいなモノ?

まぁ、そんな感じや。
だから「適度な休息」は、休日じゃなくても就業中にも必要なんよ。

なるほどねぇ…。
デフォルトネットワークかぁ…。

そもそも脳みそは、意識的に休ませんと疲弊しやすいんよ。
日々の生活で「認知コスト」を使ってしまっているからな。

認知コスト?
新しい言葉だね。

まぁ、脳の「MP」みたいなもんかのぉ。
無くなったら、魔法が使えないんよ。

「HP」じゃないんだね。

せやから、脳が完全に機能停止するわけではないんよな。
一部の複雑な思考をする機能が、一時的に使え無くなるイメージやな。

どういうことをすると、その「認知コスト」は減るの?

「判断」や「決断」、あとは「雑多な情報」なんかが主と言われとるわ。
小さな決め事や膨大な情報を排除すれば、無駄にMPを使わんで済むわ。

「ミニマリスト」的な人が、良い例なのかな?
余計なことをしないことが、認知コストの温存になるんだね。

そういうことや。
小さな心がけの積み重ねが、いざという時に認知コストの枯渇を防ぐんよ。

仕事中でも、当然減っていくんだよね?
何か、気を付けることとかあるかな?

思いつくのは「先延ばし」や「思い出し」、それに「長期作業」とかがあるかのぉ…。

自分も「先延ばし」は、確かにしてそうだなぁ…。

中途半端に頭の中にあるのは、まさに「認知コスト」の無駄遣いになるわな。
「やる」のか「やらない」のか、はたまた「いったん考えないのか」を決断しないとあかんわ。

そうだよねぇ…。
「思い出し」ってのは、言葉のまま?

まっさらな状態から何かを始めるのは、かなり「認知コスト」を必要とするんよ。
だから「あえてちょっとだけ手を付ける」って意識をすれば、省エネになるねん。

…うーんと?

何か考えたことがあれば、少しでも手を付けておく方が良いのよ。
同じ「思い出し」でも、全くの「0」からと「1」からでは消費が全然違うんよ。

「車の動き出し」と似ているね。
停止から動き出す時に、一番エネルギーを使うのか。

作業も、ゴールから遠ければ遠いほど色々思い出すことが増えるよな?
せやからなるべく「小さな単位」で仕事をして、1回ずつ「完結」させておいた方が省エネや。

小さな工夫で、認知コストの浪費は防げるんだね。
ちなみに、使った認知コストの「回復」はどうしたらいいの?

根本の解決は「睡眠」やな。
まぁ「規則正しい生活」を送ることも、大切と言えるわ。

その辺は「健康」を維持していれば、回復されると考えていいんだね。

おススメは「朝の光」を浴びて、生活リズムを整えることやな。
この辺は、もうあえて自分から言う必要もないやろ?

そうだね。
休息に関しては「体を休ませる」ことも大事だけど、今日は「脳を休ませる」って視点が学べたよ。

ミニマリストの考えは、こういう所にも活きるんやな。
まぁ、実践してみぃ。
