

最近「やる気がない」って評価されてる若手が多くてさぁ…。

別に…えぇんとちゃう?
大事なのは「やる気」よりも「成果」やろ?

TOMOはそういう考えかもしれないけど、現実的にはさ…。

やる気はあるけど、仕事できない奴の方が困るやろ??

まぁ…。
そうだけどさぁ…。

まぁえぇわ。
それで、どしたんよ?

モチベーションアップの対策を検討することになったんだけど、素案がイマイチなんだよね。
報酬の明文化とか、資格手当の増設とか…。

まぁ…それではうまくいかんやろな。
効果が一時的過ぎて、かなり「継続性」に欠ける内容やな。

モチベーションのメカニズムと言うか、仕組み的なところを整理したいんだけど…。

そうやなぁ…。
大きく分けて、3つのカテゴリで考えたいところやな。

3つかぁ。

まずは、基礎となる『生存モチベーション』や。
ピラミッドの底辺を支える「生きる」ために必要なモチベーションやな。

「食べたい」とか「休みたい」とか…?
いわゆる「生理的」な欲求って感じかな?

そうやな。
でも、知りたいのはそういう話やないやろ?

そうだね。
「いかにやる気を持って働いてもらうか」みたいな話だからね。

その上位にあるのは『外発的モチベーション』になるわ。
さっきお前が言うていた内容は、どちらかと言うとこの部分に当たるわ。

報酬だったり手当…お金の話ってこと?

お金に限らんでもえぇけども、報酬やメリットを与えることでやる気を出すということやな。
これらのネガティブな点は、その報酬やメリットに「慣れてしまう」ということにあるんよな。

「慣れてしまう」ってことは、どんどん次の欲求が高まるってことかぁ…。
会社はどこまでも提供出来るわけではないし、少し頭打ち感があるなぁ。

一時的な報酬で釣ったとしても、そこに慣れてしまうと次はない。
結局『継続性』を考えると、効果的とは言えんのよな。

となると、その上のモチベーションを持たせることが大切になるのかぁ。
「外発的」の上位となると…「内発的」みたいになるのかな?

その通りやな。『内発的モチベーション』こそが、継続的に「やる気」を引き出すために必要な要素と言えるわ。

具体的には、どういうイメージなの?

「興味」や「関心」が、全ての源泉にあると思うで。
「没頭」とか「夢中」みたいな領域にまで来てくれると、しばらくは高いモチベーションを持って動けるやろうな。

なるほどねぇ…。
ちなみに「没頭」と「夢中」って、意味が違うのかなぁ?

「没頭」は『自分の意志』で集中しとるイメージやな。
「夢中」は没頭よりも「感情」とか「興味」の影響が強くて引き込まれている感じ…かのぉ。

うーん…。
わかるようで、わからないかも。

まぁ…そこまで違いは無いのかもしれんわ。
ただ、会社として管理するのであれば「没頭」のサポートの方がしやすいと思うで?

そうなの?

行動の目標を明確にしたり適切なフィードバックをする…なんてことは、没頭に良い影響を与えるやろうな。
指示を出して何かにチャレンジさせるときも、本人のスキルとの乖離があり過ぎたら悪影響やろうし。

なるほど…。
適切な対策を打てば、社員に『没頭』させることは可能なのかもね。

そんなイメージやな。
結局、成果を出してもらうには『継続』が最も大事やろ?

「継続は力なり」とも言うしね。

せやから継続に寄与するように、コントロールしていく必要はあるやろうな。
その「やる気」を内面から引き出すようなコントロールこそが、お前の仕事なんちゃうか?

外発的ではなくて、内発的な動機付けをしていくってことね…。
やっぱり感じた違和感は、こういうことだったのかなぁ。

かもしれんのぉ。
少し対応策を、考え直してもえぇんちゃうかの?

そうだね。
よし、やってみるよ。
