

営業職って「雑談力」が大事…みたいな話あるよね?

せやな。
実際にそんな本も売ってるし、結構売れとるみたいやな。

以前に営業やってた時、確かに必要だなぁとは思ってたけど…。
今の人事の仕事でも、雑談力は必要だと感じるんだよね。

雑談力も営業力も、社会に出れば有益な「力」やからな。
身に着けて、損は無いと思うで。

そうなんだ。
じゃあ今日は「雑談力」の基礎的なところについて、教えてもらえる?

構わんで。
準備はえぇか?

うん。大丈夫。

まず「雑談力」がなぜ必要なのかと言うと、大きく分けて2つある。
『信頼関係の構築』と『承認欲求の充足』のためや。

信頼関係と承認欲求かぁ…。

雑談を繰り返すことで相手との関係性も築けるし、しっかり話を聴いて楽しそうな空気を醸し出せれば、相手の承認欲求も満たせるのよ。
だから、この力は結構有益なんよな。

「雑談力」だよね?
こっちから話す…って話じゃないの?

基本的に人は「話を聞く」よりも「話したい」って生き物や。
信頼関係を築く上で、結果的にどっちが有益かと言うと『雑談を相手に話させる』ってイメージになるで。

そうなんだ…。
別に話し手が、必ずしもコチラである必要は無いんだね。

まぁな。
むしろ『相手を話題の中心にして話させる』って意味合いの方が、自分は強いと思うとるで。

うーん。
雑談も奥が深いなぁ…。

そこで『雑談力』を大きく2つに分けると、『話のきっかけ』と『話の展開』に分けられる。
つまりは「どうやって始めるか」と「どうやって広げていくか」やな。

確かに、どちらも大事だね。
そこで気をつけることを頭で理解して使える様になれば、まさに「雑談力」がついたってことになるわけだ。

まずは「きっかけ」からやな。
基本は「挨拶」に「気づきと質問」を加えることやな。

気づきと質問?

社内でも社外でも、挨拶はまぁ当たり前やろ?
そこにプラスして、何かを伝えるんよ。

気づきだから…。
「髪切りました?」とか「ネクタイ新しいんじゃないですか?」みたいな感じ?

そこまで気づければ、十分や。
もっと身近でもなんでもえぇから、何かに気付いて何かを質問すんねん。

まぁそれが「雑談力」なわけか。
その引き出しが、スキルの差だね。

話題の基本は「4S」と言われとる。
「趣味」「出身」「仕事」「住処」やな。

初対面はそこから展開させていって、それをしっかり覚えて次回以降は追加で質問していく…みたいな感じね。
とりあえずこれで、ある程度は話せそうだね。

『自己開示』も一つの手段としてはあるんやけど、情報を開示しても自分の話は手短に…20秒くらいで終わらせて、相手に話を渡すことやな。
繰り返しになるけど「人は話したい生き物」を意識するんやで。

自分を使って話題を提供して、話の中心は常に「相手」なわけね。
その中で、会話を展開していく必要があると…。

そういうことやな。
話の展開にもパターンがあるけど、基本は『質問』になることが多いで。

「上手な質問」って、まさに「雑談力」がある人が得意そうだね。

「具体的に」とか「相手の話したいところ」を引き出す質問を、常々心がける必要があるな。
他にも『要約』なんかも意識して、「ちなみに…」とか「そうすると…」みたいな接続詞を用いて質問していければ上出来やな。

相槌だけじゃダメで、ツボを押さえて的確な質問をする…みたいな感じかな?

そうやな。基本は相手の話に乗っかって、褒めて、質問する。
これが出来ていれば、そうそう会話は途切れんと思うで。

…モテそうな女の子は、リアクションも上手だもんね。
「すごい」って相手を褒めながら、頷くくリアクションを大きめにとって…。

まぁまぁ…そんなこともあるかもな。
基本は「適切な質問」ってところやけど、そこにプラスして意識するのは『共通点』やな。

どこかで聞いた気がするなぁ…。
会話の基本は「共通点探し」みたいな話。

ま、自分からやろな。
人は普段から自分と同じ考え、いわば自分の意見を肯定、賛同してくれる人を探してるわけやから当然やな。

質問を繰り返していけば、いずれどこかで「共通点」を見つけることになりそうだね。
そうすれば、さらに話が盛り上がるわけだ。

まぁそんな感じや。
「質問」と「共通点」だけでも雑談は出来るんやけど、そこにさらに加えるとするなら…なんやと思う?

うーん…。
何だろう?

共通点の逆や。
『特異点』も、雑談には使える材料や。

特異点ってことは、相手との違いってこと?

そうや。
自分が全く知らない世界の話を、興味を持って聞いてくれたら話しやすいやろ?

例えば、僕は「釣り」「ゴルフ」「キャンプ」の経験が少ないけど…。
それについて、詳しい人に質問してみる…って感じかな?

せやな。
知らないことを聞いて、ギャップや違いを面白がることも使える様になればもう雑談力は相当なもんやで。

なるほどねぇ…。
あ、でも人によってはネガティブな話、悩み相談的なことを聞かれたりしたらどうすればいいの?

悩み相談か…。
基本は「話を聞いて欲しい」やから、しっかり話を聞いて励ますポイントを励ますってのが基本になるのぉ。

「解決策」を示す…ってよりも、
どちらかと言うと「傾聴する」ってことが、大事そうだね。

大体悩みは「成果が出ていない」ってことがほとんどや。
励ますのは「成果」よりも「過程」に重きを置いた方が、間違いが少ないで。

「チャレンジしたこと」だったり、「努力したプロセス」を褒める…みたいなこと?

まさにその通りや。
チャレンジは人が嫌がる「現状維持」から踏み出したんやから、その踏み出しを褒めてあげればえぇわけや。

「質問」が基本だけど、そこにもいくつかコツがあって…。
「共通点探し」に「違いを楽しむ」、「変化を褒める」と沢山ポイントがあるね。

一気に全てをやらんでもえぇ。
少しずつ出来る様になったらえぇ。

うん。
今日もありがとう。
