

採用活動してるとさ、学生でも「伝え方が上手だ」って感じる子もパラパラいるんだよね。

意識しているのか、無意識なのかはあるけども…。
学生でも、出来るっちゃ出来ることやからな。

なんか…その辺の基本って、教えてくれないかな?
意識してみたいんだよね。

…基本はそんなに特別なことやないで?
それでもえぇか?

もちろん。

一番の基本は、相手のことを考えることやな。
小学生相手と社会人相手やと、使う言葉も違いが出るやろ?

ま、まぁね。
かなーり基本だね。

そうやで?これを自分本位にするから、うまくいかんのよ。
横文字好きの奴とか、好きになれんわ。

「相手のことを考える」って土台の上に、イロイロ成り立ってるんだね。

そうやな。
いかに相手に伝えるかってところを、ブレさせたらあかんな。

ふむふむ。

よく使うのが『例え』や『比較』、更には『信頼感の醸造』も大事やな。

「例え」と「比較」はなんとなく分かるけど…。
「信頼感」って何?

ネガティブな情報も隠さず伝える…とかが分かりやすいかな。
相手に対して「真実を余すことなく伝えてますよ」って姿勢が大事やねん。

へぇー。そうなんだ。
ネガティブって、なんとなく口にしずらい感じがあるけどね。

だからこそ伝えるんよ。それが信頼につながる。
良いモノは良い。悪いモノは悪いんよ。

なるほどねぇ…。

比較も、比べるモノを相手によって変えなあかん。
とにかく話の主役は「相手」なんよ。

それがどうしても「自分」になりがちなことに注意だね。

せやな。例えも「相手」に分かりやすくや。
幅広いモノを用いれば汎用的にはなるけども、印象は弱い。逆に特殊なモノを用いて伝われば、親密性が上がるんよ。

なるほど、なるほど。

相手の話を聞くときにも必要なんやけど、『事実』と『感情』を分けて認識することも必要やな。

…想像を「事実」として認識しない様に注意するって感じかな?

そんな感じで大丈夫や。
相手に伝える時はもちろん、相手の話を聞きながら「これは感情を伝えたいのか?」それとも「事実を認識して欲しいのか」なんて想像出来るとえぇな。

事実と想像がごっちゃになってる人は、確かにいるもんね。

あとは…やっぱり魔法の言葉『言い換えると』をきっちり操ることやな。
自分もホントよく使うわ。

同じ意味でも、表現一つで相手の受け取る印象が変わることはあるからなぁ…。

せやな。
自分としては「頭のストレッチ」の意味合いもあるんやけどな。

頭のストレッチ?

「良く言えば」とか「悪く言えば」、「極端に言えば」なんて感じで思考を柔らかくすんねん。
思考の幅が、広がるで。

それは普段から気をつけていれば、僕にも出来そうだなぁ…。

簡単や。
基本は『時間軸』と『〇か✖か』でえぇんよ。

…どういうこと?

「イマ」の話も、時間を「カコ」と「ミライ」に変えて考えられる。
良さげな話も、視点を変えてネガティブに見ることも出来る。そんな感じから始めればえぇのよ。

…早速、今日から試してみよう。

細かいテクニックはそれこそ山ほどあるから、先ずは使いやすいモノを実践してみることやで。
大事なことは「相手に伝わるかどうか」やからな。

相手によって使うテクニックも違うし、一つに固執もしない方が良さそうだね。

あぁ。
例えば「正確な数字を伝える」ってのはもちろん大事やけど、小数点以下まで細かい数字が本当に必要か?…ってタイミングもあるしな。

時と場合に寄りけり…と。

そうや。『相手に伝わる』ってことを最重視して、色んな工夫をして欲しいな。
最後に『伝わる』を因数分解すると、こんな感じになる。

「伝わる」かぁ…。

相手がこちらの話を耳にして、頭で処理して、十分に理解することが『伝わる』やねん。
こちらから発信して終わり~なんてやったらあかんで?

相手が話を「覚えて」、「考えて」、「理解する」の3つがそろって『伝わる』だね。
奥が深いなぁ。

無意識に出来る様になるまでは、一つずつ意識するのは少し面倒かもしれん。
せやけど、出来る様になれば相手との信頼関係を築くこともだいぶ前に進むはずやで。

わかったよ。頑張ってみる。
ありがとう。
